太陽の恵みをたっぷり受けた　　　　　　　　　　　「陽気な赤ワイン品種」

■ グルナッシュとは？

グルナッシュ（スペイン名：ガルナッチャ）は　　　　スペインを原産とする黒ブドウ品種で　　　　　　　　現在ではフランス南部やオーストラリアをはじめ　　　世界中の温暖な地域で広く栽培されています。　　　　　アルコール度が高く、果実味豊かで親しみやすい味わいが魅力。　　　　　　　　　　　　　　単一品種としても、ブレンド用としても優れたパフォーマンスを発揮します。

ー 太陽の恵みを受けた南方系赤ワイン用品種 ー

1. 基本情報

品種名（英） Grenache（仏）／Garnacha（西）

原産地 スペイン（アラゴン地方）とされる

交配元 自然発生の古代品種（交配記録なし）

果皮 やや薄めで色素は少なめだが、糖度が高い

気候適性 暑く乾燥した気候に強く、栽培が容易。高収量。

2. 味わいの特徴

色合い： 明るいルビー〜ガーネット（色調はやや淡め）

アロマ：赤系果実（イチゴ、ラズベリー、チェリー）、ドライフルーツ

　　　　白胡椒、ハーブ（タイム、ローズマリー）、リコリス、土っぽさ

　　　　熟成によって革、タバコ、干しイチジクのような複雑な香りも現れる

味わい：アルコール度数が高く、まろやかで果実味豊富。酸は穏やか、タンニンは中程度。

　　　　温かみのある味わいで、日常的にも楽しみやすい。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　酸が低めなため、若飲み向きが多いが熟成可能なものもある。

3. 主な産地と特徴

地域 　　　　　　　　　　　　　　　　　　特徴

フランス（ローヌ南部、ラングドック）　　 GSM（グルナッシュ・シラー・ムールヴェードル）　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ブレンドで活躍。果実味とスパイス感が特徴。

スペイン（ガルナッチャ） 　　　　　ナヴァーラ、プリオラートなどで

　　　　　　　　　　　　　　　　　単一・ブレンドともにパワフルかつ凝縮感あるスタイル

オーストラリア　　　　　　　　　　　濃厚な果実味で

　　　　　　　　　　　　　　　　　　シラーズやムールヴェードルとのブレンドに使われる

アメリカ（カリフォルニア）　　　　　　 高アルコールで熟した果実感。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ニューワールドらしいリッチなスタイル。

イタリア・サルデーニャ（カンノナウ）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　地元名「Cannonau」。　　　　　　　　　　やや土っぽく、スパイシーな味わい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ポリフェノールが多く健康的とも。

4. 合う料理

ラムチョップ、スペアリブ

ローストポーク、ソーセージ

トマトやハーブを使った地中海料理

タジン（モロッコ風煮込み）、クスクス

熟成チーズ、ミートパイ

5. 備考・豆知識

熟すと非常に糖度が上がりやすく、アルコール度数の高いワインになりやすい。

地中海地域で広く栽培され、ブレンド用としても重宝される。

酸が低めで酸化しやすいため、保存や熟成には注意が必要。

ロゼワイン（例：タヴェル、プロヴァンス）にも多く使われる。

6. ワイン学習のポイント（まとめ）

✅ 果実味豊かな親しみやすいスタイルを体験できる

✅ 「GSMブレンド」など複数品種とのバランスを学ぶのに最適

✅ 産地名や呼称（グルナッシュ、ガルナッチャ、カンノナウ）による違いも要注目

■ ひとことメモ

グルナッシュは「陽気で温かみのある赤ワイン」を体現する品種。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　高アルコールながらも飲みやすく　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　気軽なデイリーワインから本格的な熟成タイプまで幅広く対応します。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ロゼワインや甘口ワインにも使われる多才さも魅力。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　産地ごとに表情が異なるので、ぜひ飲み比べてみてください。